2017年7月4日火曜日

.NEXT 2017 開催、たくさんの「New」が発表されました(その2)

.NEXT 2017で発表された「New」な内容をご紹介しています。
Newがかなり多いので、後半戦はこちらのページで紹介します。

1Node and 2Node ソリューション
Nutanixは、cassandraとzookeeperを利用しているため、基本最小ノードが奇数である必要があり、冗長性を考え3台が最小台数と定められています。しかし今回、1ノードはわかりますが、2ノードソリューションというSMBな市場にはかなり嬉しい発表がありました。1ノードソリューションは、すでに発売が見えているような感じでしたが、2ノードでの稼働はちょっと謎ですが、すごく期待のできる発表です。

OneClick Operation from PRISM
これは、PRISM Centralの展開がワンクリックできるようになったことを示しています。従来は、VAの展開やPRISM Central用のクラスターを手動で作成するなどかなり面倒な処理があったのですが、この辺もすべてマウス操作だけでできるようになりました。
(個人的にはかなり歓迎すべき機能だと思います)


On Demand Scale Out, 1:1000s of VMs
これは、PRISM PROの簡易にデプロイとスケールアウトを意味しているようにに思います。PRISM PROは今までCluster作成などのかなりCLIを利用した面倒な構築作業が必要でしたが、AOS5.1からは1クリックでの展開ができるようになっています。Prism Centralが従来1台のVAでのみ稼働できる仕様だったものが、クラスターメンバーとして複数のPrism CentralのVAを束ねてより多くの仮想マシンの管理や冗長構成が組めるようになったことも特徴的な点です。
また、1台のPrism Pro VAで1000台のVMが管理可能であると発表されました。


One Click Network
これは、ネットワークの可視化を示しています。AOS5.0から、LLDPとSNMPを使ったスイッチポートの情報やトラフィック情報をPRISMの画面から表示し、状態を見ることができます。


Automatic Action on the cluster clean up and dead VM
従来のプライベートクラウドでは、オートメーションデプロイは可能であっても、負荷分量に応じたオートスケールを実現するのは困難でした。
それが、オンプミスのNutanixで実現できるという、すごく魅力的な話です。

Nutanix Calm
まさに、このオートスケールを、クラウド、オンプレの隔てなく行えるのが、このnew calmなのです!
Prismにインテグレードされた形で、登場しました。あのcalmの操作性はそのままに、Prism内でシームレスに操作できるのは非常に魅力的です。



One Click Controll Panel
これは、Carmの画面が、Prismに取り込まれ、Prism Centralから直接操作できることを表しています。

Dynamic Alerting
これは、よくわからないのですが、動的になんらかのアラートが表示されるという意味なのでしょうか...。
2017/7/6更新
これは、Prism Centralで搭載された監視機能をさらに強化し、機械学習によって動的な閾値を設定してくれる機能とのことです。
確かにスライドの絵を見ると、グラフの点線が従来の固定閾値から動的な閾値に変わっているのがわかります。
@shmzaさん、情報ありがとうございます!




One Click Hybrid Network
これは、クラウドとオンプレを1つのネットワークとして扱うということのようですが、どうやって実装されるのかは、全くもって謎です...。
2017/7/6追記
このネットワーク延伸は、マークが見えている通り、サードパーティー(aviatrix)の力を借りて実現するようです。


1Click MicroSegmentation
これは、NSXでもおなじみのマイクロセグメンテーションです。ついにNutanix上にも実装されるようです。


Xi(ザイ)
これは、Nutanixが提供するクラウドサービスです。
Nutanixと連携して、シームレスなDRサービスを提供します。あくまでもIaaSではなく、NutanixのDR先の1つとして選択できるだけであり、メインのNutanixありきのサービスです。
言うなれば、このサービスはiPhoneにおけるiCloudのようなサービスの位置付けです。
iPhoneを買えば、iCloudをつかったクラウドの利便性を享受できます。ただ、主役はあくまでもiPhoneであり、iCloudは独立した一つのサービスではないということです。


Xiは、IaaSサービスではなくあくまでも既存のNutanixユーザーにDRの選択肢を与える一つに過ぎた無いことを、iCloudを例に紹介。


たくさんの Newがでてきましたので、わかる範囲ですが、簡単にまとめてみました。

Nutanixは、進化を続ける企業で有り、HCIの基本である小さくくはじめて大きく伸ばす小さいところと大きいところに対してきちんとアプローチ手法を出してきた内容であったかと思います。ただのHCIという言葉だけではなく、できあがった基盤にもNutanixは最適であると同時にNutanixをこれから入れる最初に一歩にもNutanixが最適な解であることを証明できた内容であったかと思います。




.NEXT 2017 開催、たくさんの「New」が発表されました(その1)

現地時間6/28日から、アメリカワシントンD.C.において、Nutanix主催のイベント「.NEXT 2017」が開催されました。
3日間に渡るイベントで、NutanixのこれからやNutanixの新機能などが一堂に発表されるまさにNutanixだらけのお祭りカンファレンスです。
今回は、この.NEXTで発表されたNutanixの「New」な機能を紹介していきます。

GCP対応
これは大きな発表でした。NutanixはすでにAWSやAzureとの連携機能を提供していますが、そのレベルの話ではなく、Nutanix上でTensorFlowをどうさせたりとかなり深い提携事項が発表されました。


HPE on Nutanix
ついに、DL380 G9で、Nutanixが動作するということが発表されました。
以前からHPE on Nutanixは、声明はすでに出ていましたが、ついに現実的にモデル情報なども出てきました。

1Click ESXi→AHV Migration (VM Xtract)
これは、なんなんでしょうね。
以前から、NutanixクラスターのESXiからAHVへのマイグレーションは、1クリックで可能でした。 VM Extractという機能が発表されていますので、Nutanix以外の外部のESXi基盤の仮想マシンをAHVに取り込む機能のかもしれません。

1Click DB Migration (DB Xtract)
これは、以前にSQL Server MobilityといわれていたSQL Serverのマイグレーションツールです。SQL ServerのDBをほぼ無停止(完全無停止ではない)で、DB内容を移行できるツールです。(Nutanixは、プラットフォームだけではなくこういった上物のアプリケーションプラットフォームも動かすツールをリリースするのはさすがソフトウェアの会社だと思います)

Encrypt natively and manage keys locally
いままで、Nutanixにおけるディスクの暗号化は、証明書サーバーやKMSサーバーの準備など複雑なコンポーネントが必要でした。しかし、次のバージョンではローカルでのデーター暗号化機能が付与されるようです。


NX-9030リリース
今まで9000シリーズはオールフラッシュモデルとして存在しておりましたが2016年の夏に1000シリーズや3000シリーズなどすべてのモデルでAllFlashモデルが発売になったため、9000シリーズは終息となりました。しかし今回、NVMeの搭載や40Gネットワークを搭載したハイエンド機として、NX-9030シリーズが発売されるようです。


AHV Turboモード
こちらは、AHVにおけるqemuのIOを部分を改良した(切り離した)機能となります。これにより、AHVにおけるIOが爆速になったことが発表されています。



1Click DataProtection (1RPO)
これは、Nutanixのスナップショット機能が、従来1時間に1回だったのが、1分単位でスナップショットの取得が可能になったというかなり画期的な機能追加です

▼実際に1時間未満のバックアップデモが行われた

▼15秒おきのバックアップができている



BOSH-CPI対応
VMwareが開発し、現在はCloud Foundry Foundationからリリースされている分散構成管理ツールに対応


TensorFlow対応
Googleが出している機械学習エンジンであるTensorFlowにネイティブに対応するようです。また、vGPUの演算モードでの動作もサポートされることが発表されました。


ACS(Acropollis Container Service)
これは、AOS5.1でリリースされた、コンテナサービスの強化を意味していると思われます。Prism画面から直接コンテナの展開や永続ストレージの割り当てが可能になります。

AFS(Acropollis File Service)、NFSサポート
個人的にはこれを待っていました。AFSとは、Nutanixのストージを大きなファイルサーバーにしてしまう機能です。従来CIFS(SMB)のみの対応でしたが、ついにNFSがサポートされることになります。

IBM Power サポート
これも大きい発表でした。以前よりニュースリリースされていましたが、IBMのUnix機であるPowerでNutanixを動作させることが可能となりました。ハイパーバイザーはAHVのみとなりますが、Unixの安定性と高度なCPUを利用してNutanixのスケーラブルかつシンプルな管理を体験できるのは大変大きなことであり、ユーザーの選択の自由を増すと思います。



Enterprise Cloud and Cognative Workload
これは、SplunkやDBなどの各種ワークロードが動作できると言っているようですが、詳細は謎です。ただ、Nutanixは、クリティカルなワークロードにおいてもベストなパフォーマンスを出せることが事実で有り、より複雑なワークロードを認識しつつ最適なパフォーマンスを与えていくと言うことのように思われます。


まだまだNewはありますが、後半に続きます...。