2018年5月26日土曜日

Redundancy FactorとReplication Factorの考え方

Nutanixを導入するにあたって、考えなければいけないことは、どこまでの障害を許容範囲とするかです。
これは、Nutanixに限らず、様々なHCIメーカーでも同様のことが言え、もっというと仮想化基盤の導入における基本の設計事項でもあります。

Nutanixにおいて、障害に対する考えか方は、2つあり、この2つをどう使うかというのをNutanix導入時にあらかじめ設計しておく必要があります。

では具体的にその2つを見ていきましょう。

Redundancy Factor

リダンダンシーファクターとは、 Nutanixのノードが何台落ちても稼働し続けるかという設定です。通常の仮想化環境の場合HAを構成する際にフェールオーバーホストを1台に設定することが多いかと思いますが、これは1ホストの障害までを許容する(1ホストダウンしても仮想化環境は動き続ける)という設定になります。
Nutanixにおいては、ホストのことをノードと呼びます。上記の1ホストの障害までを許容する場合、Nutanixの場合、「Redundancy Factor 2」 という設定を行います。
2ノードまでの障害を許容する(2ホストまで障害でダウンしても仮想化環境は動き続ける)場合は、「Redundancy Factor 3」を設定します。
従来Nutanixでは、Redundancy FactorはFoundationという初期設定時のみ設定が可能でその後の変更ができませんでしたが、AOS5になってNutanixクラスターが稼働後にも変更ができるようになっています。(ただし、Redundancy Factor 3からRedundancy Factor 2へ障害許容範囲を小さくすることはできません)
Redundancy Factor3を利用する場合、Nutanixのノードは最低5ノード必要となります。また、NutanixライセンスがPro以上が必要となります。またCVMのメモリーは24GB以上を設定する必要があります。

Redundancy Factorのイメージ

Redundancy Factorの操作は、Prismから簡単に変更可能

 現在の設定状態の確認と変更が可能


Redundancy Factorのまとめ
Redundancy
Factor
ノード障害
対応数
必要
ノード数
Nutanix
ライセンス
CVM
メモリ
稼働後
変更
213〜Starter以上20GB〜2→3 OK
325〜Pro以上24GB〜3→2 NG


Replication Factor (RF)

レプリケーションファクターとは、Nutanix上で扱うデーターの冗長数を表します。
ドキュメントやPrism上の表現上では、「RF」と略称で掲載されることが多々あります。
Nutanixは、古来のデーター冗長化であるRAIDアーキテクチャーを採用していません。
データーの2重化(2面コピー)、3重化(3面コピー)によるデーターの保全機能を提供します。Nutanixは、ノードをまたいでデーターをコピーするため、特定のノードに障害が発生しても、冗長化されたデーターが複数同じタイミングでロストすることはありません。
「Replication Factor 2」は、データーの2重書込、「Replication Factor 3」は、データーの3重書き込みを行います。Replication Factor 3は、Redundancy Factor 3のNutanix環境のみ利用できます。(ということは、最低5ノードかつProライセンスが必要ということになります)
Replication FactorもAOS5.5現在、稼働後のRF2からRF3、RF3からRF2への変更がオンラインのまま設定変更することができます。
ただし、設定変更はPrism画面からではなく、ncliコマンドで実行する必要があります。
 なお、Nutanixを構築すると標準で作成される、ストレージコンテナ「NutanixManagementShare」は、RF2からRF3に変更することはできません・。

Replication Factorのイメージ

ncliを利用したRF2からRF3への変更

コンテナの一覧を表示させる
ncli> ctr list

コンテナのIDを取得
    Id                        : 00056a69-c1d8-fe67-0000-000000014005::1190
    Uuid                      : e4db671a-6bff-4324-ab88-a33a677ccdda
    Name                      : DEFAULT-CONTAINER
    Storage Pool Id           : 00056a69-c1d8-fe67-0000-000000014005::9
    Storage Pool Uuid         : 770e9c54-2722-40da-83d1-d013ef5c6b30
    Free Space (Logical)      : 5.06 TiB (5,566,102,449,437 bytes)
    Used Space (Logical)      : 335.66 GiB (360,412,356,608 bytes)
    Allowed Max Capacity      : 5.39 TiB (5,926,514,806,045 bytes)
    Used by other Containers  : 165.55 GiB (177,757,927,424 bytes)
    Explicit Reservation      : 0 bytes
    Thick Provisioned         : 0 bytes
    Replication Factor        : 2  ←現在のRF設定がわかる
    Oplog Replication Factor  : 2
    NFS Whitelist Inherited   : false
    Container NFS Whitelist   : 192.168.38.139/255.255.255.0
    VStore Name(s)            : DEFAULT-CONTAINER
    Random I/O Pri Order      : SSD-PCIe, SSD-SATA, DAS-SATA
    Sequential I/O Pri Order  : SSD-PCIe, SSD-SATA, DAS-SATA
    Compression               : off
    Fingerprint On Write      : off
    On-Disk Dedup             : none
    Erasure Code              : off
    Software Encryption       : off
The containers listed below are storage containers

RFの設定変更は、変更したいストレージコンテナのID(::より後ろの番号)を入力する
以下はRF3に変更したい場合の例
ncli> ctr edit rf=3 id=1190
※RF3からRF2に変えたい場合は、コマンドパラメーターをrf=2に変更すれば良い

Replication Factorのまとめ
Replication
Factor
Redundancy
Fuctor
必要
ノード数
Nutanix
ライセンス
稼働後の変更
22 or 33Starter以上RF2 → RF3 OK
335Pro以上RF3 → RF2 OK


Redundancy FactorとReplication Factorのマトリックス

Redundancy FactorReplication Factor設定可否
22
23×
32
33


Redundancy FactorとReplication Factorは混同しやすいですが、冗長化の見ている観点が異なりますので注意が必要です。

Redundancy Factor3であっても、Replication Factor2を利用することができます。Replication Factor 3は、単純に計算をするとデーターを3重書込するぶん必要容量も3倍になる関係から、最もクリティカルな仮想マシンはRF3のストレージコンテナにし、一般的な保護レベルであればRF2で業務上何も問題はありません。容量の効率化と可用性のバランスを勘案した構成を組むことができるのはNutanixのポイントです。







2018年5月22日火曜日

いろんなアクロポリスの名称を確認

Nutanixというと「アクロポリス」というキーワードがよく出てきます。
Nutanixおいてアクロポリスというキーワードは非常に重要ですが、時にアクロポリスというキーワードの誤った使い方を耳にすることがあります。
今日はNutanixにあるたくさんのアクロポリスをひもといて、是非ただしいアクロポリスというキーワードを知ってほしいと思います。

AOS (Acropolis OS)
CVMの中で稼働するOSのこと。Prismなどの画面サービスもそうですが、ハイパーバイザーへのストレージサービスなどの機能を提供する。
アクロポリスというと、一般的にAOSを指すことが多い。なお、AOSは、ハイパーバイザーの種類に関係なくNutanix上で提供される。

AHV(旧Acroplis Hyper Visor)
昔はアクロポリスハイパーバイザーといっていましたが、今はAHVが正式名称です。
Nutanixが提供するハイパーバイザーの製品です。KVMがベースとはなっておりますが、Enterpriseで必要な機能が各種拡張されており、企業のシステム基盤で利用するになにも心配のすることのないハイパーバイザーとして完成度が非常に高まっている。
よく、AHVで稼働させることをアクロポリスで稼働させるという表現を聞きますが、これは間違いです。正しくはAHVで稼働させるとなります。

ABS(Acropolis Block Services)
Nutanixが提供する、iSCSIベースのブロックストレージサービス。
Nutanix上で稼働する仮想マシンに対して提供する場合は、Starterライセンスで良いが、Nutanixの外に設置した物理サーバー等からiSCSIでマウントする場合には、Proライセンスが必要。スナップショットの取得や、取得したスナップショットの別の仮想マシンへのマウントなど、エンタープライズストレージが持つ機能を保有している。

AFS(Acroplis File Services)
Nutanix上で稼働するファイルサーバーサービス。AFS2.XまではCIFSのみだったが、AFS3.0からNFS4.1にも対応した。
Windows上立てるファイルサーバーと違い、Nutanixの良さである必要に応じて無停止での拡張ができることと、NASヘッドが最大16台のVAで分散処理されるため大変高速な処理が行える、尚、VSS機能はABE機能など、ファイルサーバーとしての機能も大変充実している。

ACS(Acroplis Container Services)
Nutanix上でDockerコンテナを操作する製品。ACS1.0は残念ながら終息した。

5つのアクロポリスについて説明をしました。
アクロポリスという名称で説明をするとどれを指しているのかがわかりにくくなりますので、是非略称を覚えていただき、AOSやAHVなど正しい名前で呼んであげてください。





2018年3月5日月曜日

NutanixのvSphere VAAI機能をCommunity Edtionで体感する

Nutanixの良さの1つにストレージが非常に高機能であることがあげられます。
  • SSD・HDDの自動階層型ストレージ
  • 圧縮・重複排除機能
  • ストレージベースのリンククローン
  • ストレージベーススナップショット
この機能を手軽にお試しできるように、Nutanixでは、Community Edition(CE)といわれる、無償でホームラボや検証用途に利用できるものを提供しています。
しかし、このCEは、AHVのみの提供で有り、vSphereを利用するユーザーは、Nutanixの製品を購入しなければ、そのすごさを体感することは出来ません。

じゃあ、買ってくださいという話しなのですが、個人がおいそれと購入できる金額ではあありません。そこで、今回は、Nutanix CEを利用して、vSphere上で、VAAIを利用した高速クローンを体感する方法をご紹介します。

手法は、以下の通りです。
  1. CEの構築
  2. ストレージコンテナにESXiホストのIPをホワイトリストに登録
  3. VIBの取得と登録
  4. ストレージのマウント
  5. 仮想マシンの作成とクローンの実行

Nutanix CEの展開方法は、たくさん情報が出ておりますが、Nestedの場合は、GoWatanabeさんの記事がわかりやすくまとまっております。

さて、インストールしたCEは、当然ながらAHVで稼働しており、この上で仮想マシンを高速クローン出来るのは当然ながら話ですが、このNutanixのストレージをvSphereで利用するというのが今回のミソになります。

まず、CEのPrism画面から、Storage画面にいき、AHV上のストレージコンテナを選択し、Updateをクリックします。

でてきたプロパティ画面から、Advanced Settingsをクリックし、FILESYSTEM WHITELISTSの中に、実際にESXiホストのIPアドレスとマスクを記載します。



記載方法は、CIDR形式ではなく「IP(X.X.X.X)/MASK(Y.Y.Y.Y)」という書き方となり少々特殊ですので注意が必要です。

さて、ここまでは普通のNFSマウントでこれだけでは、VAAIの恩恵を受けることは出来ません。ここからがポイントです。そうVAAIを呼ぶVIBファイルです。
これは、CEの中に保存されているCVMのなかに保存されています。
場所は、
/home/nutanix/ce_vibs/esxiのバージョン/nfs-vaai-plugin.vib
となります。

WinSCP等を利用してこのVIBファイルを取得します。


取得したファイルは、ESXiに同じくWinSCPやvSphere Web Client等の機能を利用してESXiホスト上に保存します。

次に、ESXiホストにてこのVIBファイルをインストールします。
SSHにて、ESXiホストにログインし、下のコマンドで行います。
esxcli software vib install -v vib置いたファイルパス/nfs-vaai-plugin.vib

コマンド実行後、
「The Upgrade completed succesaafully, But the system needs to be rebooted for the change to be affective.」
というメッセージが出たら完了です。
ESXiホストを再起動します。

再起動後、もう一度SSHでESXiホストにログインし、以下のコマンドでVIBが正しくインストールされているかを確認します。
esxcli software vib list
結果が表示され
[root@localhost:~] esxcli software vib list
Name                           Version                              Vendor   Acceptance Level  Install Date
-----------------------------  -----------------------------------  -------  ----------------  ------------
~途中略~
nfs-vaai-plugin                2.0-5dfbc550                         Nutanix  VMwareAccepted    2018-03-04

と言う形で、nfsのvibがインストールされていることを確認します。

あとは、ESXi側でNFSストレージをマウントするだけです。

vSphere Web Clientから、マウントしたいESXiホストを選択し、データーストアタブを選択肢、新しいデーターストアをクリックします。

ウィザードが表示されたら、データーストアの種類はNFSを選択します。

Nutanix CEのCVMが提供するストレージサービスはNFS3なので「NFS 3」を選択します。

マウントポイントのパラメーター入力画面が評宇治されます。
・データストア名には、vSphereで管理するデーターストアの名称を
・フォルダには、/(スラッシュ)の後に、Nutanixで作成したストレージコンテナの名称を入力します。(こちらは英語の大文字小文字もきちんと合わせます)
・サーバーは、CVMのIPアドレスを入力します。


これで、マウントは完成です。
他のデーターストアにある仮想マシンを、Nutanix CEが提供するストレージコンテナにクローンしてもVAAIは利用できません。
まず、Nutanix CEが提供するデーターストアに仮想マシンを作成またはクローンした上で、その仮想マシンを同じNutanix CEが提供するデーターストア上にクローンしてみると、あっという間の数秒間のうちに仮想マシンのクローンができあがるはずです。



今回はESXi上からAHV用に提供されているストレージコンテナを無理矢理マウントしていますので、NutanixのData Protection機能によるストレージベースのスナップショットは体験することが出来ません。
また、本来このような使い方は、サポートの範囲外であることも理解しておいていただきたいと思います。

vSphere上で、高速クローンを体感した方は、お試しください。



2018年1月21日日曜日

XRay 2.2をvSphere環境にデプロイする方法

昨年12月末にXRayバージョン2.2がリリースされました。
今までのXRayの機能はそのままに従来課題であったシナリオのカスタマイズもできるようになり、より便利になっています。

XRayは、AHV用のqcow2とvSphere環境向けのOVAが提供されています。

XRayのダウンロードページ
XRayのダウロード先
http://next.nutanix.com/t5/Nutanix-X-Ray/Nutanix-X-Ray-2-2-Download-Binaries-and-Docs/m-p/26386#M65

vSphere環境にこのXRayを展開しようとすると、以下のようにvCenter Serverでエラーが表示されます。

これは、OVAの中に格納されているVMDKファイルが、圧縮されていることに起因しています。この場合、OVFTOOLを利用すればインポートは可能ですが、コマンド操作で各種パラメーターを設定するのも面倒ですので、GUI操作でデプロイする方法をお伝えします。

まず、ダウンロードした、xray-2.2.ovaをxray-2.2.ova.tar.gzにファイル名を変更し、このファイルを解凍します。

今回は、個人利用は無償で利用可能で、小回りの利く「ExpLzh」を利用します。
ExpLzhの詳細は以下でご覧ください。
https://www.ponsoftware.com/archiver/product/product.htm

解凍すると、 「xray-disk1.vmdk.gz」というファイルが出てきます。
これが、エラーの原因であるVMDKが圧縮されているという、そのファイルとなります。
このファイルも解凍し、VMDKファイルを同じフォルダに配置します。


しかし、このままではインポートはうまくいきません。
次にテキストエディタで「xray.ovf」を開きます。

上記にある「<References>」配下を書き換えます。

(変更前)
  <References>
    <File ovf:compression="gzip" ovf:href="xray-disk1.vmdk.gz" ovf:id="file1" ovf:size="3405331650"/>
  </References>

(変更後)
  <References>
    <File ovf:href="xray-disk1.vmdk" ovf:id="file1" />
  </References>

変更後ファイルを上書きします。

この後、OVFをインポートします。
インポートする際に選択するファイルは、「xray-disk1.vmdk」と「xray.ovf」の2つだけを選択します。


これで、インポートを継続することができます。

OVFToolを使うと面倒くさいので、楽してvSphere環境にX-Rayを入れたい場合には、試してみてください。





2017年12月23日土曜日

Nutanix AHVの紹介 その3 AHVへのお引越しはどうすればいいの?

この記事はNutanix Advent Calendar 2017/12/23 の記事です


前回までのにAHVが実用的に利用できるのかを中心に見てきました。
では、既存の環境からAHVに移行するためにはどうすればよいのでしょうか?
実際に移行のプロセスについて検討をしてみたいと思います。

1.OSの対応状況
まず、移行するOSがAHVに対応しているかを確認しましょう。
Windows Server 2003など古めのOSは、AHVではサポートされていないことに注意が必要です。

2.VirtIO Driverのインストール
AHVは、ディスクバスをSCSIにした際、WindowsOSでは標準で保有していないデバイスドライバーが必要になります。また、LinuxOSにおいても、Nutanixが提供するVirtIOドライバーを入れることが推奨されます。
移行を計画するマシンには、あらかじめVirtIO Driverのインストールを行いましょう。
VirtIO Driverは、Nutanix Supoprt PortalのDownloadメニューの「Tools & Firmware 」のページからダウンロードできます。

Windowsの場合、msiファイルとなっていますので、インストールウィザードに従うだけで簡単にインストール可能です。

3.移行の手法を考える
さて、ここまでの準備ができたら、移行の手法について具体的に考える必要があります。

vSphereの場合


ポイントは、3つあります。
まず、vSphere 5.5以上(ESXi 5.5以上)を利用している場合、Nutanixから提供される、Xtract for VMsを利用するのが、最もRPOが短く、かつ簡単なオペレーションで作業が可能です。Xtarct for VMsは、vCenter Serverとの接続が必要になるため、vSphere Essentials 以上が移行対象のエディションとなります。
2つ目のポイントは、vSphere(ESXi)5.1の場合、Standard以上のエディションを利用していれば、Storage vMotionが利用可能ですので、NutanixのストレージコンテナをESXi環境であらかじめマウントしておき、仮想マシンの仮想ディスク等、オンラインのままあらかじめ移行しておくことが可能になります。
vSphere(ESXi)5.0以下、また、vSphere(ESXi)5.1であっても、Essentials Plus以下の場合は、Storage vMotionが利用できませんので、仮想マシンをシャットダウンしパワーオフになった後、「仮想マシンの移行」を利用して、仮想ディスクをNutanixのストレージ移行することができます。
Xtarct for VMsを利用しない場合、Nutanixのストレージコンテナに仮想マシンデーターを移行できても、形式を変更しなければAHVでは利用できません。
そのため、ストレージの移行が完了した仮想マシンは、ESXi上で稼働している場合は、シャットダウンし、パワーオフ状態になった後、「-flat.vmdk」のファイルをNutanixのImage Serviceに登録し、AHV形式のディスクに変換を行い、移行は完了です。


HyperVの場合


HyperVの場合、仮想マシンの世代数で移行の方法が異なります。
BIOSレベルで起動する第一世代の場合、VHD/VHDXファイルを、Image Serviceに登録するだけで移行は完了します。HyperVの場合、ファイルフォーマットとしてNFSのストレージをマウントすることができませんので、仮想マシンのパワーオフ後、VHD/VHDXファイルを、Webブラウザ経由で、Prismの画面からPUTするか、Windowsマシンから、NFS共有フォルダをマウント後、コピーする形でNutanixのストレージコンテナに移行可能です。


物理サーバーの場合


物理サーバーからの移行の場合、いくつかの方法があります。
一番確実なのは、市販のイメージバックアップソフトウェアを利用し、リストアする方法が確実です。
ただ、物理サーバーのディスクを、何らかの形で仮想ディスクの形式変換すれば、HyperVやvSphereと同じようにImage Service経由で仮想マシンを変換することが可能です。
例えば、Windowsの場合、DISK2VHDを利用すれば、物理・仮想に関係なくWindows上で見えるディスクドライブの内容をVHDXファイルに変換することできます。
変換後の仮想ディスクファイルは、NutanixのストレージコンテナにPUT後、Image Serviceに入れることでAHVで稼働可能な形式に変換することができます。

AHVで新規に仮想マシンを作成するのは、非常に手軽にできますが、既存資産からの移行の場合も、手順さえあらかじめ押さえておけばそこまで、大掛かりな作業でも、大変な手法が必要でもありません。
これは、NutanixのImage Serviceの機能に、仮想ディスク形式の変換機能が実装されているという利便性になります。

クリスマスはもうすぐそこです。
明日は、日本人数人しかいない希少なNutanix Technology Championホルダーの@hiroito1118さんです。




2017年12月20日水曜日

PrismCentral 5.5の小ネタ

この記事はNutanix Advent Calendar[2枚目] 2017/12/20 の記事です

AOS及びPrism Central5.5が、12月の上旬に発表されました。
たくさんの機能が追加またはアップデートされたことは言うまでもありません。
ただ、一部仕様変更が加わったところも有り、今回はその中でもPrism Centralのことについてご紹介をしたいと思います。

まず、Prism Centralとは、簡単に言うと複数のNutanixクラスターを統合管理する管理アプライアンスとして登場しました。その後、ただの統合管理という枠を超え、分析やプランニング機能が搭載され、AOS5.5からは、Nutanixのオー消すとレーションツールであるCalmの搭載など、より管理面を強化した管理アプライアンスとしての立ち位置を持っています。

では、このPrism Centralの変更点は何かと言いますと、単純に言うとたくさんあるのですが、ここは、2枚目カレンダーですのでニッチな情報をお伝えしたいと思います。

それは、Prism Centralへの登録は、各NutanixクラスターのPrism Element画面から行うことが出来るのですが、Prism Centralからの登録解除が、Prism Element及びPrism CentralのWebGUIから出来なくなったと言うことです。

AOS

しかし、AOS5.5からは、Prism Centralの登録解除をしようとしても以下の画面が表示され、手順が記載されたドキュメントが案内されるだけになっています。

これは、機能ダウンではなくオペレーションミスによるPrism Centralへの登録解除により、今までのワークロードデーターなどの実績データーや設定データーの消失を防ぐためについたいわば防護機能です。
詳細は、NutanixのKB:4944を参考にしてください。

本番運用においては、この機能がありがたい反面、検証環境等で定期的に環境を作り直す場合においては、GUIでできなくなったところはいささか不便ではありますが、その手順をきちんと押さえておく必要があります。
では、どうやって登録解除をすればよいのでしょうか?

まずは、CVMにSSHで接続します。
その後、ncliにログインします。その際にただのncliではなく、以下のコマンドを利用し、ncliに入ります。

ncliへ入る方法
ncli -h true

次にPrism Centralの登録解除コマンドを実行します。
multicluster remove-from-multicluster external-ip-address-or-svm-ips=PrismCentraのIPまたはFQDN username=admin password=PrismCentralのパスワード force=true

最後にStatusが、trueで帰ってくればOKです。
Status : true

これで、NutanixクラスターのPrism Centralの登録が解除されました。
しかし、これではPrism Central側にメトリックが取得できないNutanixクラスターの状態が残ったままになってしまいます。
そのため、Prism Central側でも登録情報を削除する必要があります。

こちらはまず、Prism CentralにSSHでログインします。
次にncliに入ります。

ncliへ入る方法
ncli -h true

次に、登録されているNutanixクラスターのID情報を取得します。
multicluster get-cluster-state

このコマンドによって、クラスターIDを取得します。
    Cluster Id                : 00054f22-24fc-c164-6145-246e961925b0
    Cluster Name              : AHV-CLST
    Is Multicluster           : false
    Controller VM IP Addre... : [192.168.38.XX, 192.168.38.YY, 192.168.38.ZZ]
    External IP Address       : 192.168.38.A
    Marked for Removal        : false
    Remote Connection Exists  : false
    Cluster Id                : 00054f21-3043-5f5d-0000-000000014005
    Cluster Name              : ESXi-CLST
    Is Multicluster           : false
    Controller VM IP Addre... : [192.168.37.XX, 192.168.37.YY, 192.168.37.ZZ]
    External IP Address       : 192.168.37.A
    Marked for Removal        : false
    Remote Connection Exists  : true

ここで、Prism Centralから登録解除したいNutanixクラスターのCluster IDを取得します。

では次に、登録削除のコマンドを実行します。
multicluster delete-cluster-state cluster-id=削除したいクラスタID

結果でSuccessfulが帰ってくれば作業完了です。
Cluster state deleted successfully

これで、作業は完了です。

作業としてはたいした作業ではありませんが、検証環境としてNutanixを利用している側としては一手間増える作業となっていますので、あらかじめこの手順は押さえておきたい物です。

明日は、毎度たくさんのNutanix情報を日本語で提供していただいている@Networld_NTNXさんです。



2017年12月16日土曜日

Nutanix AHVの紹介 その2 AHVは、オールマイティなの?

この記事はNutanix Advent Calendar 2017/12/16 の記事です

前回は、AHVというハイパーバイザーがきちんとしたエンタープライズな機能を保有していることを紹介しました。
では、世の中で広く使われている一般的なハイパーバイザーと同じようにAHVは、使えるのかというのを、見ていきたいと思います。


対応しているゲストOS

AHVが正式に対応しているゲストOSは、以下の通りです。

サポートゲスト(SCSI/IDE)
Windows 7, 8, 8.1, 10
Windows Server 2008 R2, 2012, 2012 R2,2016
RHEL 6.4, 6.5, 6.6, 7.0, 7.1, 7.2,7.3
CentOS 6.4, 6.5, 6.6, 7.0, 7.1, 7.2,7.3
Ubuntu 12.04.5, 14.04.x, 16.04.x, 16.10, Server, Desktop (32-bit and 64-bit)
FreeBSD 9.3, 10.0, 10.1
SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3 / SP4, 12
Oracle Linux 6.x, 7.x
サポートゲスト(PCI/IDE)
RHEL 5.10, 5.11, 6.3
CentOS 5.10, 5.11, 6.3
Ubuntu 12.04

ここ10年ぐらいに発売されたOSであれば、問題なく動作することがここからわかります。
言い換えると、仮想化されて塩漬けされたゲストOS、例えばWindows NT4.0などはどうさせることが出来ません。
ただ、すでにOS提供メーカーがサポートを終了したOSを使うこと自体がリスクであり、本来は新しいOSに移行するべきで有り、メンテナンスを放棄したただの延命という意味での仮想化は正しい使い方ではありません。


AHVホストの上限

AHVにおける制限事項は以下の通りです。


ホストあたりのオンラインVM数128
ホストあたりのオンライン仮想ディスクの数256
コンシステンシーグループごとのVM数(スナップショット利用時)8
同時に編集するVMの数(たとえば、 vm.create / deleteおよびpower操作etc)64

正直、一般的に利用する場合なにも気にすることがない事項だtrお思いマス。
コンシステンシーグループ毎のスナップショットは、Nutanixオリジナルのデーター保護機能であり、この機能を利用して複数の仮想マシンの一貫性のあるバックアップを取得する機能があり、そのグルーピングの上限が8台の仮想マシンと言うことになります。


仮想マシンの上限


VMごとの最大vCPUホストあたりの物理コア数
VMあたりの最大メモリ2TB
VMごとの仮想ディスク数SCSI: 256
PCI: 6
IDE: 4

Nutanixから提供されるドキュメントを読む限り、これ以上の情報を見つけることは出来ませんでした。
では、実際に仮想マシンに12個のNICを割与えた場合、どうなるのでしょうか?
(vSphere仮想マシンの場合、1つの仮想マシンに割り与えられるNIC数は、10個となります)

実際に、Prismの画面から仮想マシンにNICを12個割与えるとことができました。


では、OSから見るとどようになっているでしょうか?
今回はWindows Server 2016で試してみましたが、きちんとNICが12枚認識されています。


実際に12個のNICが必要となるケースはほとんど無いと思いますが、仮想マシンに対して自由な構成が出来ることがわかります。


そのほか

AHVでのそのほかの対応事項も併せて書いておきます。

  • 仮想マシンNICにトランクポート(VLANトランク)での接続が可能
  • vGPU/GPUパススルーの対応
  • CPU仮想化(ネスト)の対応
  • CPU/RAMのホットプラグに対応
vGPUなどは、VDIの用途に最適ですし、CPUの仮想化は、検証環境等で利用する際にも威力を発揮します。



まとめ

今回は、AHVの制限事項を中心に見てきました。
結果、AHVがオールマイティかどうかというと、一般的な仮想マシンの利用において何も困ることはないと言うことが証明できると思います。仮想ハードウェアの制限事項やサポートのゲストOSも、これからNutanixを導入する場合においてなにも気にすることはないと思われます。

明日は、仮想化の魔術師@Wataru Unnoさんです。